グイッと引っ張られた私は尚くんがもたれている場所と入れ替わり、フェンスに軽く打ち付けられた。 ガシャンッと音が響く。 「ちょっ…」 獣みたいな目は何度か見たことがあったけれど。 なんだか今は、それとは少し違う気がする。 獲物を仕留めようとしている目。 それには間違いないけれど、なんか本当に、喉笛に噛み付いてきそうなくらいの気迫を感じる。 私が声を失っていると、自由だった片方の腕も掴まれ両手が尚くんに塞がれた。 いきなりどうしたの…? 「尚く…」 「本気の恋愛ってそんなもんなんだな?」