「ヘディングじゃないよ!飛んできたボールにぶつかっただけだよ!!」
「あ、そう。」
「そのあと豪快に尻餅ついちゃっただけだよ!!!」
「あ、そう。」
綺麗な黒髪のセミロングで、キリッとした目がかっこいいゆりちゃん。
顔のパーツだと、個人的にはシャープな鼻が好きだ。
ゆりちゃんはしゃがんで、私に目線を合わせた。
「…桃子、なんか今日変じゃない?」
「そ、そうかな?」
鋭い目をさらに吊り上げて、私の顔を覗き込むゆりちゃんに、ぎくり。肩が反応してしまう。
別に隠しているわけじゃない。
だけど、なんか、何となく言いづらい。
