「…意味わかんないっ」
本当に落ち込んでるのに。
なんで今、そんな意味不明なことを言うの。
だけど真琴が真剣な目をこちらに向けるから。
私は出された麦茶をグイッと傾けた。
「そうしたらあいつ、桃子のことそういう目で見るかもよ。」
意味不明だってば。
なんで私が真琴と付き合ったら、そういう目で見てもらえるようになるの?
………待てよ。
ごくん。喉を鳴らすと同時に、思い出した。
尚くんは"禁断の恋"が好きだということを。
「二股。」
真琴が続けて言う。
「クラスの奴そんなことは流石にしたことねーだろ。刺激的、なんじゃね?」
「そんなっ…」
