先生は溺愛ダンナさま  旅行編

この人も、もしかしたら理人さんのことを好きだったのかもしれないなんて考えが、一瞬頭をよぎった。


だけど、さっき私が自分で言った通り、彼を思う気持ちの強さがあれば私は誰にも負けないし負けられないって思った。


それからしばらくしても彼は起きてくれなかったので、ミナさんが進んで協力してくれた。


周りにいた男性達に声をかけてくれて、理人さんを部屋まで運んでもらえることになった。


2人の男性が、両側から彼を支えるように歩いてもらえて助かった。


その後ろから私とミナさんがついていく。


「理人ー、しっかりしろ。愛しの奥さんが迎えに来てくれたぞ」


「ったく、飲みすぎだぞ。普段こんなに飲まないのにな」