先生は溺愛ダンナさま  旅行編

こんなことで、彼の楽しい気分を台無しにしてしまいたくなかったから。


だって久しぶりに学生時代のお友達と過ごすんだもん。少しくらいゆっくりさせてあげたい。


先程話をしていた女性達に軽く会釈してから、私はその場をこっそりと抜け出した。


同窓会会場を後にした私は、なんとなくそのまま真っ直ぐ部屋に戻りたくなくてホテルのロビーにあるカフェに立ち寄ることにした。


時刻は夜8時半くらいだけど、カフェは人も少なくて落ちついた雰囲気だったからここで一息つこうと思った。


運ばれてきた暖かい紅茶を飲んでフウッと息を吐く。


そしてしばらく物思いにふけってぼんやりしていた。


まだ気持ちがモヤモヤしていて嫌な気分。