先生は溺愛ダンナさま  旅行編

ダメだ理人さんたら、夫バカモードがマックスだよ、どうしよ。


旦那さまの溺愛っぷりに、タジタジになっていたら思わぬ助け船がやってきた。


「理人くんたら、そんなに自慢したら奥さんの方が困ってるじゃないの。のろけるのもそのくらいにしときなさいね」


その落ちついた声の方へ目をやれば、なんとさっき部屋に訪ねてきた女性がいる。


確か名前は上野さんて言ったっけ。


彼女は柔らかく笑っていて理人さんを見る目がとても優しい。


「あれ?ミナちゃん、久しぶりだね」


理人さんは瞳を細めて懐かしそうに彼女に声をかける。


「理人くん、ご結婚おめでとう。とてもお幸せそうであてられちゃったわ」