「桜木くーん」
すると、少し離れたところの丸テープルを囲んでいる女性のグループが理人さんに向かって、こっちこっちなんて言いながら手を振ってきた。
「あー、久しぶり」
彼は笑顔で返して、私の手を取りそちらへ歩き出した。
「すみれ、紹介するよ。ゼミで一緒だった仲間なんだ」
「う、うん」
彼女達のところまで行くと、私から彼と繋いでいた手をそっと離した。
彼は親しげに、彼女達と挨拶を交わしていく。
ゼミの仲間って、女性ばっかりなんだな。
そして8人はいる彼の友人の女性に紹介されて、私はペコリと頭を下げた。
「わー、可愛いー」
「お肌プルプル若い」
「お人形さんみたい」



