潤いを亡くした秋の風が、 歩くたび自分に細かな、目に見えない傷を付けていく。 心は悲鳴を上げて すれ違うたび 何も無い、見知らぬ人に ひどく傷つく 何も無いのに息をするだけが とても苦しい 公園に入ると、色のあるきらきらした子どもたちが公園の端から端までを走り回る。 物体としての私は公園の中に、だが心の方は公園の外でボーッとこちらを見つめていた。