先輩と、一時間。

「そんな!
私、先輩にそんなこと思うわけないでしょ!」

先輩に裏切られたような気がして、思わず声が大きくなる。


「だよなぁ。
俺には、こんなに素敵な彼女がいるのに、そんなしょうもない理由で『学校の前通るな』とか言って、寂しい思いさせて……


マジでごめん」

先輩に抱きしめられると、怒りなんてどっか行っちゃって……


「好き…」

私が呟くと、また先輩は顔を真っ赤にした。


「いい加減慣れてくださいよ!」

「里歌が可愛すぎてムリー!」
先輩はその場にしゃがみ込む。



「先輩、好きです」

「里歌。ちょっとストップ!」


顔をさらに赤くしてうつむく先輩が面白くて、私は何回も何回も繰り返した。


「星斗先輩が好き!」
「ホントにカッコいいなー」
「大好き!」



「里歌……」

真剣な声に驚いて顔をあげると、突然先輩に抱きしめられた。


「マジでやめないと、ずっと離さないよ?」



今度は私が、赤くなる番。