先輩と、一時間。

「先輩!
勝手に学校来ちゃってごめんなさい」

頭を下げた私に、先輩はしゃがんで目を合わせてくれる。


「俺のせいだろ?
俺がお前に寂しい思い、させちゃったからだろ?」

「違う」そう言って首を振りたかったのに、代わりに出てきたのは涙だった。



「ごめんな。
薄々気づいてたのに、嘘ついたままだった……」

「う、そ……?」


「うん。嘘。
俺がイジメられてたっていうの、嘘」



先輩が、嘘ついてたなんて……

「なんで、そんな嘘ついたんですか?」


先輩は静かに考えていた。


「里歌のため」

「私の?」

「ごめん。それは俺のエゴかも」


そして、先輩は話しだした。