先輩と、一時間。

「先輩、別れましょう」


「は?なんで?」

先輩は私の肩を掴んで、「もしかして俺のこと嫌いになった?」と優しく聞く。



私は静かに首を振った。




「私と先輩は釣り合ってないんです。
だから、私が隣にいる資格はない」


「そんなこと無いって!」


「でも……でも先輩、私のこと恥ずかしいんでしょ?
学校の人に見せたくないくらい恥ずかしいんでしょ?
だから、だから私を学校に近づけたくないんでしょ?」


話しながら涙が溢れてくる。




「ごめん…………
里歌がそんな風に考えてたなんて知らなかった」


先輩は静かにこぼした。