先輩と、一時間。






次の日から、私は一本早い電車で学校に行くようになった。

先輩に会いたくないから。
先輩に会っても笑える自信が無いから。



一人で過ごす一時間。プラス、分かれ道から緑高校までの時間は退屈で、しょうもなかった。



だけどしょうがない。

私は先輩に釣り合ってない。




先輩も、本当はそう思ってたのかもしれない。
でも、先輩は優しいから、我慢して付き合ってくれてたのかもしれない。



そう考えると、私から離れて正解だったんだ。

これで、先輩の負担がなくなるなら……
これでいいんだ。







そう思ってたのに…………