俺は、電話を机に置いて、リビングへ向かった。 「……金目ホテルももうダメね………。」 母が電話で話している声が聞こえた。 「……彰が橘さんと婚約してくれれば……契約が成立して…金目ホテルも何とかなるんですけどね……」 橘とは…栞のこと。 栞の家も大きな会社の上にたっている。 ………このホテルが……危ない……?