「なんで?」
「時間がねぇし、この道には大きな坂道がある」
「だから?」
「別に遅刻したかったら、乗らなくてもいいが」
むぅ
私は一瞬迷った
遅刻はやばいし、でもこいつの後ろになんか絶対乗りたくない
方法はただ一つ
「ねぇ、この家にもう一体自転車ない?」
「…あるけど…」
「出しなさい」
「なんで?」
「私が使うから」
あいつは一瞬訳がわからなそうだったが、しばらくしてあいつが持ってきたのは私にちょうどいいくらいの自転車だった
私は鞄を前のかごの中に入れて、その自転車に跨った
「早く行きなさい、私も後をついていくから」
「命令形かよ…」
「何か言った?」
私はあいつをギロッと睨んだ

