うぅ…頭痛い…



本の読みすぎだ…



11月中旬、私はいつも通り自転車で学校に通う



「おいっ!!早くペダル漕げ!!」



「煩いな~、わかってますよー」



片桐とは殆ど前の関係に戻った



別にもう忘れたわけじゃないけど、いつまでも気まずいままじゃ駄目なのだよ



まぁ、それはあいつのお陰でもあるけど…



片桐も私にはあまり気を使わなくなった



いつものようにムカつく言葉を連発してくる




「だったら、お前が先に行け。私は今日、寝不足で…」



「お前、そのために昨日夜更かししてたのか?」



「してたのかって…なんで知ってんのよ?もしかして観察してた、うわー悪趣味…」



「そんなじゃねぇよ!!」




ほらね、いつも通り



私たちが学校に近づくと、門のほうに女が立っていた



女は私たちに気付いたのか手を振ってきた



「神子ちゃーん、片桐くーん」