コイッペキ

後から、聞いた話によると。
折本は帰ったらしい。
それを、聞いて。ヒナはほっと胸をなでおろす。

午後の練習は、またシビアなもので。
ピエールの指導も熱がこもっていた。
ヒナは、シオンと喋れたことがエネルギーとなり。
ウキウキとしながら、練習に励んだ。

夕飯前だったろうか。
最初に異変に気づいたのは、ピエールだった。
「ヘイ、エマ。アーユーオーケイ? ダイジョーブ?」
流石に、皆。疲労困憊していた。
ピエールの言葉に、皆がエマを見た。
エマは壁に寄りかかってしゃがみ込んでいた。
顔が真っ青だ。
「エマ、大丈夫?」
ヒナが近づこうとすると。
ヒナよりも先に、アユとオハルがエマに近づいた。
「エマのことは私たちが見ているから、ヒナちゃんは練習続けて」
アユがはっきりとした口調でヒナに言い放った。
「ヒナちゃん。今が一番大事だよ」
続けて言ったのは、オハルだ。
「え…でも」
ヒナがその場に固まっていると。
「箕輪。ここは2人に任せたらどうだ?」
と、トド先生にも言われてしまった為、ヒナは練習を続けることにした。