コイッペキ

翌朝。
ヒナは早めに起床して。
小ホールで自主練をした。
台本に目を通しながら、体を動かしていると。
昨晩のエマの言葉が何度も頭をよぎった。
自分には、何が出来るんだろう?
あんな哀しい出来事を聴いてしまったら、どうすればいいのかわからなくなる。
出来るものなら、知りたくなかった。
でも、それは傲慢なのかもしれない。
好きな人のことなら何でも知りたいはずなのに。
知れば知るほど苦しくなるのは何故だろう。

どうして、映画デート(?)のときだけは、あんなに優しかったのだろう。

完全に動きがロボットのようにギクシャクしながらも。
ヒナは身体を動かす。

わからない。
考えても、やっぱりわからない。

ヒナはタオルで額の汗を拭う。