紅茶と喧嘩

「…いえ、母がくれた大事な名前です。
でも、仕事をする時にあの人が本名で夏目と
呼んでいて、それで…」

なるほど、もうあの頃はやだよねぇ。

「…うん、分かった。じゃあ…」

夏目ねぇ。…苗字が咲夜だよね?
じゃあ、咲夜じゃだめかな?

「苗字のまま咲夜…じゃだめなの?」

夏目は目をパチクリさせて
「…あ、その手がありました。」

…考えになかったんだね。でも咲夜か。
咲夜って、咲に夜って書くんだよね?

「じゃ、あだ名はヨルね。」