生きがいは推し!

青春なんてクソ喰らえ!(きたないです
良いおとめは真似しないでください)

隠れオタクの私は、
今目の前にいる人物から目が離せない。

「は、あの、なんで黒崎くんがここにっ…?」

目の前にいるのは
学校一のイケメン 黒崎 悠也(くろさき ゆうや)

「ふーん。
白鳥さんこういう趣味があったんだね」


「え、なんで私の名前…」


「こういうヒトが好きなんだ?」

私の持っていたCDを取り上げて、
目の前のイケメンはそれはもう眩しすぎるほどの笑顔を向けてきた。

普通の女の子がみたら倒れてしまうんじゃないかと思うほど


推し命の私にとって
まったくきらめかない、
というのは嘘だけれど
そんなことより早くCDを返してくれと思ってしまう私はきっと本物のオタクだ。

「あのぉ、早くCDを返してもらってもよろしいでしょうか…?」

一応遠慮がちに聞いたけど冷静になれば
この人にこんなこと言っていいのだろうか。

この人は私の秘密を知ってしまった、
私は逆らえばみんなにバラされるかもしれない。

もちろんそんなことしてこの人にはなんの得もないけれど、怒らせてしまえば
「俺様に向かってー!」とか言いそうなタイプだぞ、きっと。