後輩くんは溺愛を隠せない



張り切って外に出た夏樹くんは、私を振り返る。


そう言われても、ここはどこだろう......。


見覚えのない建物ばかりで、今どこにいるのか分からないので、駅名を言った。



「それなら、2駅隣ですね!」



どうやらここは私の家から2駅先の所らしい。


職場と反対だから来たことがなかった。


夏樹くんの家は駅の近くだったので、直ぐに電車に乗ることが出来た。



「「......」」



お互いに無言のまま電車に揺られる。


5分くらいで最寄り駅に着いてしまった。意外と近くに住んでいるらしい。



「こっち」



改札を出て、慣れた道を歩く。


いつの間にか、夏樹くんは車道側に居て、私の隣を歩いていた。



「紗知先輩、いつもこの道歩いてるんですか?」


「そうだけど?」


「っ!危なすぎます!ちょっとは危機感持ってくださいよ......」



言われていることが分からない。


だって、駅まではこの道が近いしーー。



「ここ、夜になったら真っ暗になりますよね?」