後輩くんは溺愛を隠せない



初めての出張で、しかも高級な見た目の旅館。


緊張するのは当たり前だ。



「それは、私も思ったよ。まさか、今までのお客様の記録が、新規のお客様にも使えるなんて思ってなかったから」


「紗知先輩は今までの記録、どうしてたんですか?」


「まとめ終わったら、保管庫に閉まってそれっきり......、2回目のお客様とかが来た時には確認していたけどね」



それも最初のうちだけで、何度も来てくれている人のは覚えてしまっているから、それ以降は余程のことがない限り確認程度でしか見ていなかった。



「帰ったら、空いてる時間で確認しないとね」


「俺、資料整理は得意なので、手伝わせてください!!」



夏樹くんは資料整理以外も得意なはず。


だけど、膨大な量の資料をまとめるのは私1人では終わりそうにないので、その申し出は嬉しい。



「ほんと?ありがとう」


「......っ!紗知先輩の仕事してる真面目な顔もいいですけど、やっぱり笑顔はたまらなく好きです」