私と夏樹くんは反射的に立ち上がり、入ってきた人を見る。
綺麗な薄い黄色の着物の女将さんが居た。
「初めまして。柏木と申します」
目の前に来た女将さんと名刺交換をする。
「お越しくださりありがとうございます。この旅館の女将を務めております、原田と申します」
「黒瀬です。本日はよろしくお願い致します」
夏樹くんとも名刺交換を終えたところで、席を勧められた。
「ありがとうございます」
「今日はインタビューでしたよね?」
「はい、そうです。早速よろしいでしょうか?」
「えぇ」
女将さんの一つ一つの動きが丁寧で見とれてしまう。
固まっている夏樹くんを置いて、早速インタビューが始まった。
「ではまず、女将さんは接客するにあたって、どこを1番気をつけていますか?」
「ーーそうですね。お客様一人一人の好みを伺って、部屋を決めたり、来店された目的などを元に接客すること......でしょうか」
一人一人に合わせるという点では、私の仕事の仕方と一緒だ。



