後輩くんは溺愛を隠せない



器用だ......。



「あ、ありがとう......」



恥ずかしい。


夏樹くんよりも速い私の心臓の音がバレていないか心配だ。


なのに、何故か夏樹くんは離してくれなかった。



「夏樹くん......?」


「着くまでカーブ多いんで、俺が支えてますね」



いや、待って、支えてくれるのはありがたい......。


だけど、この体勢は恥ずかしすぎるでしょ......。


私は、もう顔が熱くなる......というレベルではなく、全身が火照っていくのを感じた。


2駅分......約8分くらい。


私はそのあいだどうやって息をしていたのか思い出せない。


長いようで短かった時間が終わり、目的の駅に着いた。


降りる時になり、やっと夏樹くんが離してくれた。



「あぁ、あの......」


「次は新幹線ですよね?行きましょう!」



私の思考回路が戻って、声を出した時には夏樹くんが、私の腕を引いて歩き出していた。


腕を引いて......というか、普通に手を繋いでいる感じになっている。