よし。






よし。








告るぞ。



人生初の告白。


やばい。


心臓が、ばくん、ばくん

鳴り止まない。




実は頬が熱い。


なんてこった、こんなのはじめてだ。

毎日、毎日、ゲーム三昧のわたしが


告る!


今すぐグラウンドへ行って叫びたかった。





わたし、こくりまーーーーーーーす!!




緊張、してるんだな。

熱がある時みたいだ。


くらくらする。






佐山、どういう顔するだろう。

は?とか言うかな。

ドッキリだと思うだろうな。

変なもん食ったのか、とか聞かれたら



殴ろう。








そんなこと考えていたら、


教室に着いてしまった。


放課後だから誰もいないか。

まぁとりあえず荷物取って……?






「あ、あの佐山くんわたしっ、」



え?小林さんの声?




さやまくん??わたし??




え?




「ずっと、好きでした。付き合って下さい」





え………




先越された…


ってか、

まだ告ってなかったの??小林さん。。


そう言えば、あいつ、カノジョできたかも

って言ってたな。

かも…って…できとらんのかい!

あー最悪。


萎えたわ。


さいあくだよ、佐山。

なんて答えるんだろ。








「うん」








そう言った佐山はちょっと顔が赤かった。











わたし、どうするん。


ここでさ

ちょーーっと待ったぁ!!


とか言ってさ出てってもさ

引かれるだけじゃん。

なに、お邪魔虫ですよ。

どーせ。

もう、いいし。


佐山なんてきらいだし。

大嫌いだし。


最初からうざかったよ。


あんたなんか。




ガラッ


私は教室へ入っていった。




小林さんは驚いていたけど、


佐山は笑っていた。

「覗き魔め、いつから見てたんだよーー‪w」

「………」


「…なんだよ。何睨んでんだよ」


「話がある。表出ろ。」


ヤンキーみたいになっちゃった。


まぁいい、振られるんだから。


小林さんは訳の分からない顔をしていた。


そんな小林さんを置いて


私は佐山をひっぱるようにして、


校舎裏まで連れて行った。


「話ってなんだよ。」

佐山は私に釣られて神妙な顔をしていた。

「…………ごめん。」


「は?」

「ごめんっ…先に謝る。」


「…なんだよ。」


「私は………………






お前の事が好きになった。」



「え?は?………………ドッキリ?」


私は佐山を殴った。


「いいか本当だ本当に、すっ、好きなんだ」


「まじでか。でも、俺お前のことそーいう風に見た事ねぇし。友達だと思ってた。」


「そうか、やっぱそうだよな。」

「ああ、でもっ、佐々木は面白いし、ゲーム強いし、意外と勉強できるし、優しいところもあるしさ……」

「…………」

「えっ、泣いて…る…」

佐山が私の顔を覗きこんだ。

「泣いてないっ。うるさい。」


突き飛ばしてしまった。


「佐山なんて、バカで、うるさくって
しつこくて、バカですぐ変なこというし。
それでバカで女心なんかわかっちゃいないんだ。バカバカバカバカ。」

語彙のない私の精一杯の悪口で佐山を

貶した。









___本当は















ありがとうって言おうと思ったのに。







楽しかったよって。

あんたと出会えて良かったよって。



涙ぐみながら逃げるようにその場を離れた








その時



窓から一番傷ついたような顔で







小林さんが突っ立ていることに気づいた。