彼はわたしの手を握り返し
引っ張った



「わっ!」




また抱き締められてしまった…




「ありがとう…」




な、なんで泣いてるの…



「なんで泣くのよ」



わたしは笑いながら彼の背中を叩いた



「だってフラれるかと…」


馬鹿なのかな?




「じゃあなんでキスしたのよ」




「あれは…咄嗟に……ごめん」




司くんはわたしを離し
下を向いている



なんか犬みたい…




「ねぇ、司くん?」




彼はん?と言いながら顔を上げてくれた




「好きだよ」




そう言ってわたしから彼にキスをした









彼の唇はチーズケーキの甘酸っぱい味がした…