「なぁ、くれたやつ食べて良いか?」



司くんが言った



「ど、どうぞ」




美味しいかわからないけど
と小さく言っておいた



彼はラッピングを外し
チーズケーキを一つ取りだし


一口食べた




教室には司くんの咀嚼音だけが聞こえる




そしてその一口を食べ終わった。



唾を飲み込む。ど、どうだろう…?
不味かったかな?



「三咲」



「はい…」



あぁ、美味しくなかったか…
顔は見えないけど声音的に暗い