「それではこれより、笹山瞳様の
納骨の法要をさせていただきます。」

「よろしくお願いいたします。」

そう言って頭を下げる親父。

笹山瞳??

笹山瞳とは、3歳の時亡くなった母親の名前だ。

納骨って??

今まで墓に入ってなかったのか??

益々聞きたいことでいっぱいになったが

流石に母親の法要で、待ったをかける訳にはいかず

悶々とお経を聞いていた。

一度休憩を挟んで、今度はお墓に入れてお経をもらうと聞き

いよいよ説明を求めた。

「だったら、部屋を借りてるから移動しよう。」

兄貴に促され部屋に着くと

「私が話しても良い?」と

何故か寧々が説明すると言い出した。

このタイミングで…………寧々??

訝しく思ったが

ここまで何の説明もなく色々有りすぎて

もう誰でも良いから説明してくれ!という気分だった。

俺の向かいに、寧々と兄貴達と洋介。

おばさんと咲と彩ちゃんと親父は………

少し外れて座った。