「さぁ、座りましょ。
彩、アルコール!」

「だからぁ~
ダメだって、何回言えば良いんだよ。
今日は、全員車なの。」

洋介の注意に、ブツブツ言いながら

「だったら、コーヒーねっ!」とおばさん。

親父と俺と寧々以外は、いつもの雰囲気を保っている。

彩ちゃんが、コーヒーとケーキを持ってきた。

それから…………ホットケーキと…………プリン。

このプリンは、見覚えがある。

兄貴の作るプリンだ。

…………………寧々のメールは…………これかぁ。

「こっちは、圭哉君のプリン。
これが食べたかったんでしょ?
それから…………
こっちは、お母さんのホットケーキと言いたいけど…………
私ので、ごめんね。
一応第2の母として、愛情込めて作ったわよ。
…………………言いたいこと、いっぱいあると思うけど………。
先ずは、食べて。」

「………………………いただきます。」

スプーンを使って、一口掬うと………。

パクリ。

あぁ、兄貴のプリンだ。

二口、三口と夢中で食べ進めていると…………。

何やら、アッチコッチから視線を感じる。

「…………………………何?!」

凄んでみても、プリンを食べててはあまり迫力はない。

それでも、満面の微笑みを張りつけた顔ばかりみてしまえば

反抗的な態度を取りたくなるだろう。

「彰人、誰も取らないからゆっくり食べて良いのよ~」

チッ!

腹立つおばさんに

思わず舌打ちしていた。