その後は、大きな水槽を横目に

グイグイ寧々の手を引いて、出口付近にあるカフェまで急いだ。

思い立った今じゃないと

ヘタレな俺は、カッコつけて本音を吐かないような気がしたから。

カフェに入ると

流石に入って直ぐに、ここに来る人はいないらしく

ガラガラだった。

奥を陣取り、ホットと紅茶を頼むと

「………………………………………………
………………………………………………………
……………………………………………………。」

何から口をついたらいいのか……………悩んだ。

「……………………プッ。
ごめんね。
彰人君らしくて…………。
だって普段、寧々の話しに相づちを打つくらいだもんねっ!
………………だったら、寧々が色々聞いて良い?」

…………………情けない。

あれほど意気込んでいたのに…………

二十歳も年下の女の子に、主導権を握られてる……………。

まぁ……………助かるが…………。

「あぁ。
……………………悪い。」

俺の返事にも、出来た彼女はニッコリ笑っているだけだ。

結婚したら…………

こんな家庭になりそうだな。

この間まで、手放すことばかり考えていたことが………嘘のようだ。