一瞬、淋しそうな目をして………。

「分かった。
でも、週末は寧々とデートの時間ね!
彰人君はモテるから、浮気してないか注意して見ておかないと
不安になるんだもん!」と言って笑顔を見せた。

おじさんの俺が、モテる訳ない。

ましてや、浮気なんてするわけない。

そんな事、寧々だって知ってて言ってるんだ。

「了解。
けど、おじさんの俺がモテる訳ないことくらい
寧々が一番よく知ってるだろう。
むしろ、ピチピチ女子高生の寧々ちゃんの方が
おじさんは心配です。」

そう言って笑ってやると

「それ、真面目に言ってるの!?
彰人君がおじさんなんて、誰も思ってないよ!!」

いやいや、十分おじさんでしょう。

20も離れてるんだぞ。

「寧々の気遣いは嬉しいが………。
そこは敢えて、否定しない方が優しさだぞ。
『おじさんです。』と……声を大きくして断言する俺の気持ちにもなれ。」

管のついた手をあげて

椅子に腰かけ、俺の腰にしがみついてる寧々の髪を

そっと撫でる。

しがみついて、ベットに頭を置いてる寧々は………

やはり幼い頃のままだ。

「相変わらず、つむじが2つ巻いてるな。」

笑う俺の手を払いのけ

「もう!!
気にしてること言わないで!
友達に『つむじが2つあると気が強いんだって。』って
からかわれたばかりなんだから!」

プッ、しょうもない。

そんなの迷信か、都市伝説だろ?

可愛い反抗に笑っていたら。