「それじゃ、デートの回数を減らす分。
美味しいお味噌汁を作って食べさせて下さい!」

からかう俺に。

「でも………
先生とデートする時間が減るのも…………寂しくて嫌だなぁ。」と

可愛い本音を洩らす。

そりゃあ俺だって、デートの回数が減るのは寂しいけど……………。

桜の努力と頑張りで…………

味噌汁でお祝いも楽しみなんだ。

「だったら…………先生に教えてもらったら…………ダメ??」

思いもよらないアイデアが

またまた桜から飛び出した。

俺が教える??

内緒で祝うつもりが、バレてしまった今!

確かに、俺に教えてもらっても問題ない。

むしろ、デートを止めて習いに行くより

俺好みの味噌汁を、二人で練習した方が良い!!

「桜、ナイスアイデア!!」

俺の誉め言葉に、すっかり気をよくした彼女は。

鳴いたからすが~

と歌いたくなるほどケロリとして、笑顔を見せた。

「だったら、家でご飯を作ろう。
味噌汁だけだと淋しいから………。
ご飯をおにぎりにして、卵焼きも作ろう。」

「えっ、卵焼き?!」

「卵焼きは嫌い??」

俺は、だし巻き玉子が大好きなんだけどなぁ。

食の違いに一人ガッカリしてたら……………。

「あっ!違うんです!!
卵焼きは大好きです。
特に、だし巻き玉子は大大大好きです。
ただ…………………。
卵焼きを焼くっていうことは…………
卵を割らないといけなくて………………………………………。
難しいなぁ~って言うか……………出来るかなぁ?って…………。
まだ1度も殻が入らず、成功したことがないから……………。」と。