「あれは、お姉ちゃんだよ。
……………ってオチなら良いんだけど………ごめんね。
桜への気持ちを、そろそろ絶ちきらないとヤバイよなぁ~って思って。
友達……………春人に紹介されて、会ってみたんだ。
……………………桜はその情報…………何処で知ったの?」

「…………………………。
偶然………街で見かけて………………。
キレイな女の人と二人…………。
仲良くおしゃべりしながら………映画館から出てきたところを…………。
他にも
元生徒の子達が、見てたみたいで………
後日「先生に彼女が出来たみたい。」って……………。」

言い憎くそうに

少し悲しそうに話す彼女。

「……………ヤキモチ妬いた?」

意地悪してる自覚はあるけど。

つい、確認したくなる。

俺の質問に

「…………………先生だし、年も離れてるから…………。
それに………。
もちろん、つき合えるなんて思ってなかったから…………
ヤキモチは……………。
ただ、片思いだとしても…………もう諦めないといけないなぁって…………。」

そっかぁ。

『ヤキモチ妬いた』って言ってもらえないかな?って期待したけど。

まぁ、つき合えるって思ってなかったら………

無理だよなぁ。

仕方ないって諦めてたら。

「後は……………。
さっき『彼女が出来たみたい』って聞かされたように。
『結婚したんだって!』って聞かされるのかな?って想像したら………
怖くて……………悲しくて…………
胸が張り裂けそうな気持ちでした……………。」と

今にも泣きそうな声で告白され。

自分勝手な言動に愚かさを感じて。

「ごめん!!
桜…………ごめんね。
意地悪な質問をしちゃった。」と慌てて謝り………事の真相を話した。