「そうなんですか?」

「うん。だけどなったからには頑張るよ!それにしばらく写真撮れなそうだな………」

そう聞いた瞬間。
あぁ、ということは裏庭には来れないんだ。
なんだか悲しかった。
だから俺は。

「体育祭実行委員やりたいひ………」

「はいはいはーいっ!!」

先輩と一緒にいるためには俺もやる!
先輩には止められたけどそれでもやりたいんだ。
先輩のそばにいるために。


「先輩は誰か好きな人………いるんですか?」

思わず聞いてしまった。
だって絶対に「いないよ」って答えると思ってたから。
それか「飯島君」って言ってくれると思ったから。
勝手に俺の妄想を押し付けてたんだ………。
あの時の先輩の顔はとても恋している顔だった。
だからわかったんだ。
先輩は俺じゃない誰かに恋をしているって。
だから嫌だったんだ。

「お前、聖奈ちゃんに何かしたのか?あれから様子がおかしいんだよ」

と言ってきた久我先輩。
正直いって、何でこの人が俺にそんなこと聞くんだよって思った。
だけどそれどころではなかった。
だって先輩の様子がおかしいって………。

「指原先輩っ!?」

俺は先輩の肩を掴んだ。
先輩はゆっくりと俺の方を見た。