「いよいよ体育祭当日だね」

「ですね。早かったな………」

体育祭の準備もあっという間に終わって今日は体育祭当日。
皆、気合い入ってるな。
そういえば誰かが男子リレーで一位になったら好きな女子を誘えるって言ってたな。
そんなイベントがあったなんて知らなかった。

「先輩っ!!」

「………飯島君?どうしたの?」

青ざめた顔で私に駆け寄ってきた飯島君に私はギョッとした。
そして飯島君は私の両腕をガシッと掴んで………。

「先輩、リレーで俺が勝ったら一緒にお出かけしてください!!」

と、震えながら言った。
なんでそんなに慌てて震えて、青ざめながら言うんだろう?
私は首を傾げた。

「指原さーん!!」

ドっドっド………

またもやすごい大人数が私の名前を呼んで走って押し寄せてきた。

「えっ!?」

私は固まって何もできない。
だって………男子が………っ。

「指原さん、一緒にどこか出かけましょうね!」

「俺とだよね?」

そう私の顔を見て言う男子。
正直言って怖い………っ。

「あ、一位に………なったら、ね?」

私は即答だった。
だって絶対にOKしないと離れてくれないんだもん。
男子ってこれだから苦手で怖いんだよーっ!!