好きだよ?

「お邪魔します…」

「はいはい」



ここまで来ておいて彼女はちょっと焦っているように見えた。

そりゃそうだろう。

いくら今まで健全デートしかしたことなかったとはいえ、一人暮らしの男の家は危ない。

まあ、彼女ならこんなことも慣れているかもしれないけど。



「寂しいのは、好きな人のせい?まだ忘れられない?」

「…うん。友達でいようとは言ってくれて連絡はいつでも取れるけど、やっぱり気が引けちゃって。でも、他の人と遊ぶ気にもならなくて」

「じゃあ俺に感謝だな(笑)」



重たい雰囲気はあんまり得意じゃないから濁した。