「あの、俺から質問いい?…と言うかなに言うかも分かっちゃうんだよな、」


「分かりますが、1つずつ質問していただけると答えやすいですね」


「じゃあ1つ目。なんでもう目が治ってるわけ?自分の傷も治せるの?」

隠れていた目の周りは、綺麗な肌色へと治っていた



「自分の傷は治すことができないのですが、
私は傷が他の人より3倍早く治る体質なんで」


…うん、はい。いいわ、よくわからんけど。



「2つ目、その喋り方は?」

普通の人に質問するにしてはいささか失礼かもしれないが、内容を全て読み取られている分問題ないだろう



「あー、椿ちゃんに特定の喋り方はないしな〜」


「は?」


「この仕事をしていると、いろんなところに潜入するので

性格を分け続けていたらどれが本当かわからなくなってしまって」


潜入…


「実際、転校してきたのも潜入…と言うか、資料を読み込みに行ったんだよ」


「…何を?」


「あの学校にはたくさんの資料があるじゃないですか、そこには人体に関わるものが多かったので

何か参考になるものがないかと…」


だったら転校なんする必要なんかなくねぇか?神代さんな侵入することくらい簡単だろう


「あそこのセキュリティは万全です。学校専用のICチップを持っていなければ入れません」


「あぁ…なるほどね…」


非常にやりにくい。心の中を常に読まれるのは。



「椿ちゃんの記憶力は最新のコンピュータ並みだから、印刷するより怪しまれないだろ?」


「だからって本棚に登る必要なんかあんのか?」


青木はびっくりして神代さんを見た


「あれは、本棚の壁に気になるものが彫られてあったので、
全部見てみようと…でも全く意味はありませんでした」


「あ、そう…」