それは小さな鳥のヒナだった。まだ自力で飛ぶことなど到底出来そうもないふわふわの羽毛に包まれている。その周囲を先程からパタパタと飛び回っているのは親鳥だろうか。
自分が受け取った『声』は、どうやらこの親鳥がヒナが落ちてしまったことに混乱しながらも助けを求める声だったようだ。
「巣から落ちちゃったんだね」
咲夜はゆっくりと傍まで歩み寄ると、飛んでいる親鳥らしき小鳥に呟いた。
「大丈夫。戻してあげるだけだから。何もしないよ」
こちらの言葉が彼らに伝わる筈はないのだけれど、出来るだけ警戒させないように心から敵意がないことを伝える。
ヒナが落ちている真上辺りを見上げると、少し高い位置に巣らしきものが見えた。結構な高さから落ちてしまったようではあるが、ふさふさに生い茂った草の上に落ちたことでヒナは無事だったみたいだ。
咲夜は肩から掛けていた鞄をそっと綺麗な草の上に置くと、両手でそっとすくい上げるようにヒナを抱えた。ヒナは僅かに震えながらも小さな声でピィピィ鳴いている。
(可愛い…)
小さな命の温もりを手のひらに感じて咲夜は僅かに微笑んだ。…が。
(さて、どうするか…)
咲夜は巣を見上げた。
木登りは出来ないことはない。幹の太さもそれなりにある大きな樹なので、巣がある枝部分も人一人くらい乗っても耐えられそうな感じではある。だが、このままヒナを抱えた状態では身動きが取れない。
(ポケットに入れて運ぶ…?でも親鳥が黙ってないか…)
今この時点でもヒナを心配して親鳥がパニックを起こし掛けている。
自分が受け取った『声』は、どうやらこの親鳥がヒナが落ちてしまったことに混乱しながらも助けを求める声だったようだ。
「巣から落ちちゃったんだね」
咲夜はゆっくりと傍まで歩み寄ると、飛んでいる親鳥らしき小鳥に呟いた。
「大丈夫。戻してあげるだけだから。何もしないよ」
こちらの言葉が彼らに伝わる筈はないのだけれど、出来るだけ警戒させないように心から敵意がないことを伝える。
ヒナが落ちている真上辺りを見上げると、少し高い位置に巣らしきものが見えた。結構な高さから落ちてしまったようではあるが、ふさふさに生い茂った草の上に落ちたことでヒナは無事だったみたいだ。
咲夜は肩から掛けていた鞄をそっと綺麗な草の上に置くと、両手でそっとすくい上げるようにヒナを抱えた。ヒナは僅かに震えながらも小さな声でピィピィ鳴いている。
(可愛い…)
小さな命の温もりを手のひらに感じて咲夜は僅かに微笑んだ。…が。
(さて、どうするか…)
咲夜は巣を見上げた。
木登りは出来ないことはない。幹の太さもそれなりにある大きな樹なので、巣がある枝部分も人一人くらい乗っても耐えられそうな感じではある。だが、このままヒナを抱えた状態では身動きが取れない。
(ポケットに入れて運ぶ…?でも親鳥が黙ってないか…)
今この時点でもヒナを心配して親鳥がパニックを起こし掛けている。



