しばらくして、真人は
ベッドから起き上がってきた。
そして、戸惑っている美咲を抱き寄せた。
「義姉さん、オレは
義姉さんを愛している」
「昔のように美咲と呼んで。
あなたを愛しています」
邦雄に裏切られた苦しみから
美咲は真人を受け入れてしまった。
だけど、それでもいい。
真人の心が安らぐなら受け入れよう。
そして美咲は、真人に身を任せていた。
真人に抱きしめられて唇を重ねていた。
唇を重ねるたびに電流が走り、
真人が自分を求めてくるのを感じていた。
美咲は、何度も真人と唇を重ねていた。
「美咲、おまえが欲しい。
熱で寒くて苦しいんだ。
オレを温めてくれよ、いいだろう?」
美咲は、コクンとうなずいた。
そして、真人は美咲を
ベッドに横たわらせいた。
唇を重ねながら真人は、
美咲のボダンを外していた。
「やめて!見ないで!」
「怖がらないで、オレはおまえが欲しい」
真人はそう言うと、
美咲の服を脱がし始めていた。
やがて白い肌を見せた美咲の体を
真人は優しく愛していた。
肌に触れられて美咲は、
体に電流が走った。
このままさらってほしい。
もう自分にうそをつくのはよそう。
真人を愛しているから。
このまま身を任せよう。
そして時が過ぎた。
二人は、炎のように愛し合って
お互いを確かめ合った。
真人は、ベッドでタバコを吸っていた。
自分の思いが
かなって幸せを感じたのだろう。
自分のそばに
美咲がいることがうれしかった。
「美咲、ずっと
オレのそばにいてくれ」
「真人さん、あなたのそばに
いていいのね」
「離すものか、おまえはオレのモノだ。
誰にも渡さないからな」
真人の言葉に強い情熱を感じた。
この人は、私の支えになる。
そう感じた美咲だった。
「美咲、今夜のことは誰にも内緒だ。
もちろん、兄貴にも話さない。
オレとのことは、誰にも
知られないでいれば
誰にもわからない。
普段は、いつもと変わりなく
過ごしていれば、兄貴にも、
姉貴にも、わからないよ」
「私は、邦雄にも瑠衣子にも
うそはつけないわ」
「心配しなくていいよ。
オレたちのことは、
誰にもわからなきゃいいことさ。
美咲、オレは愛している。
兄貴の女房でなかったら奪っていた。
だけど、兄貴が姉貴と浮気をして
今まで秘めていた気持ちが爆発した。
だから、おまえを愛した。
おまえと愛し合えて幸せだった。
後悔はしていない」
「真人さん、うれしいわ。
私、邦雄のことも瑠衣子のことも
みんな、消えていた。
あなたがいてくれたら私は幸せよ」
「美咲、これからはオレがいる。
オレが、おまえを守るよ」
このまま、夜が明けないでほしい。
ほんのひとときの恋人の夜を、
このまま覚めないでと思っていた。