披露宴がお開きになるころには、日はすっかり落ちていた。
「結婚式、すてきだったな…………ふああ」
「ほのかちゃん、眠かったら寝ていいよ」
「えっ、そんな、大丈夫だよ」
「ほのかちゃんは夜弱いって、島坂さんが言ってた」
「……れーちゃんが?」
いつだろう。
ああ、もしかして、いつの日か廊下でなるちかくんとれーちゃんが話してたのって……。
もう、れーちゃんってば、ひとの恥ずかしい部分をあっさり暴露しちゃうんだから。
「弱くないもん、ふつうだよ」
「にしては、うとうとしてる」
「これは……バスに揺られてると、ちょっと」
式場から最寄り駅の近くまではバス。
なるちかくんと並んで座っているから、その体温のあたたかさもあって、意識がふわふわしている。
必死に睡魔と格闘するけれど、そろそろ限界────。
意識がふわりと宙に浮いて、そこで記憶がとぎれた。
「……ほんと、無防備すぎ」
窓の側に傾いたわたしの頭を、なるちかくんが引き寄せて。
なるちかくんの右肩にもたせかけてくれていたなんて、わたしは知る由もない。
ましてや、頬にそっとキスが落ちていたことなんて。
☆
⭐︎
꙳
「────のかちゃん、ほのかちゃん、起きて」



