押し黙るわたしをりんくんは一瞥して。
そのあと、ちらり、と視線をなるちかくんの方へ送った。
「玲奈は、三上のこと好きだとか、そーいうんじゃないと思うけど。あいつ、ミーハーだし単に三上と話したいだけだろ」
りんくんがそう言うなら、きっとそう。
そっか、と頷いて。
内心、ほっとしていたら。
「ほら、今、安心したよな。玲奈がアイツのこと好きじゃなくて良かったーって、思ったろ」
「……っ、ぁ」
“そんなことない” なんてもう言えるはずもなかった。
全部、ぜんぶ、不思議なくらい見抜かれている。
「それって、ほのかがそれくらいアイツのことが────アイツのことを、玲奈にも、誰にも渡したくないってことじゃねえの」
「……っ、それは」
「アイツと、付き合いたいとか、彼女になりたいとか、独占したいとか、思うんじゃねーの」
そう思うなら。
「もっとほのか本位に考えれば? アイツの事情なんて無視して、ぶつけて振り回して何としてでも手に入れればいい、欲しいなら」
「そんなことっ」
「欲しいなら、俺ならそうする」
「なんでそんなこと言うのっ? そんなひとりよがりな────」
「俺は」
りんくんがわたしの言葉を遮る。
強引に遮ったくせに、瞳はかよわくアンバランスに揺れていた。
「俺は、三上なんてどうでもいーわ、勝手にしてろよ」
「っ、そんな言い方ひど────」
「本気でそう思ってんだからしょうがねーだろ、アイツなんてどうでもいい。……ほのかさえ良ければそれで」
何をしようが、俺はほのかの味方。
りんくんは静かにそう言った。
そして、そっと、言葉を続ける。
「俺は、お前のことがずっと好きだから」



