あ、りっちゃん先生のことだ、って思った。
いやだな。
……自分のことが。
なるちかくんのひみつを共有しているのが、わたしだって、そのとくべつは、嬉しかったはずなのに。
なるちかくんの心のなかにりっちゃん先生を見つける度に、最近はいちいちしょぼんとしてしまう。
そんなわたしは、いやだ。
「今だって、俺なりに必死なんだけど」
「……え」
「でも、ぜんぜん難攻不落って感じなんだよな」
はは、となるちかくんが笑う。
わたしはごくん、と息を呑んだ。
────だって。
「なるちかくん、今、必死なの? 必死で、頑張ってるの?」
「うん、本気」
迷いなく頷いた。
なるちかくんの表情には、かつてここ、保健室で見たような憂いの表情はなくて。
ほんとのほんとの本気な顔つき。



