「おいし?」
せっかくなんだし、と開き直ってマグカップに口をつけたわたしに、なるちかくんが首を傾げる。
いいや、もう。
もし先生にばれちゃったら、そのときは全力で土下座しよう。
「うん、甘くて……」
「よかった」
あと、あったかい。
やさしい甘さがお腹を満たして、ぽかぽかしてくる。
ほんとうに、ちょっとだけ体調もよくなったかもしれない、なんて。
「甘えてよ、調子悪いときくらいは」
「もうじゅうぶんだよ」
「はは、無欲だなー」
なるちかくんはちょっと目を細めて。
「ずっと顔色悪かったから、こんなことだろうとは思ってたけどな、何となく」
「……ずっと?」
きょとんとすると、なるちかくんは、ちらりとソファの方に視線を向けた。
ソファに座ってたときから、ってこと……?
でも。



