「あれ。……三上くん、今日もいるの?」
なるちかくんを見つけたりっちゃん先生が目を丸くする。そして、一瞬のちには疑わしき表情に変わった。
りっちゃん先生も、薄々気づいているんだと思う。なるちかくんの仮病。
だって、毎週のようにいるなんて、さすがにおかしいもん。
「あー……うん、熱中症」
「熱中症っ? だめだよ、しっかり水分とらなきゃ、ね」
「りっちゃんが飲ませてくれたら飲むー」
「めっ、甘えたことを言ってはいけませんっ」
なるちかくんとりっちゃん先生の軽口をBGMのように聞き流しながら、保健だよりのコラムの続きを考える。
ソファに座るなるちかくんと私。それから少し離れた椅子に座るりっちゃん先生。
保健室のなかに、そっとうまれるトライアングルは、もう毎週水曜恒例の光景になっていた。



