認めてしまえばあっけなく、世界の見え方がぐるり、なにもかも180度反転する。
なるちかくんのすべてが、ちかちかと輝いて見えて。
目の前をきらめく星に、好き、とまた心が叫びだす。
────これが、恋。
“恋に落ちる” という表現をよく聞くけれど、わたしのは、ちょっとちがうかもしれない。
いきなりすとんと落ちるんじゃなく、気づいた頃にはもうその中にいて、いつから始まっていたのかわからない、まるでこれじゃあ罠だ。
「もう大丈夫?」
「うん」
こくりと頷く。
平静をよそおっているけれど、心臓がばくばくとうるさい。
今から思えば、なるちかくんといるときは高確率で心臓が騒がしくて、その理由が恋だとわかった今は、もっと、制御がむずかしい。
どぎまぎしている私の手のひらを、とつぜん、なるちかくんの手のひらが包み込んだ。
「ひえっ」
思わずすっとんきょうな声を上げてしまう。
だって、いきなり……!
手のひらに心臓が移動したみたいに、繋がったところがどくどく脈うつ。
こんなの、なるちかくんにもきっと伝わってしまう、恥ずかしいから離したい、のに、離せない。



