りっちゃん先生の左薬指のリングを見つけた日、なるちかくんとひみつを共有することになったあの瞬間、見てしまったあの表情を思い出すと、胸がツキンと痛くなる。
もう、なるちかくんに、あんな顔をしてほしくない。
「……あれ?」
考えごとをしながら歩いていたら。
ぼんやりしていたら。
いつの間にか、よくわからないところまで来てしまっていた。
ふと我に返って顔を上げると、どの方向からどうやってここまでたどり着いたのか、全然わからなくなっていて。
提灯に、たくさんの人、どこもかしこも同じ光景だから余計に混乱してしまう。
ええと……、右から来たっけ、それとも左?
ついでに、お目当てのラムネの屋台もどこにあるのかわからない。
「どうしよ……」
そうだ、まずは、連絡。
れーちゃんかりんくんに連絡すれば、とりあえず何とかなるかもしれない、そう思って。



