含み笑い。
そのいたずらっぽい笑顔に、ドキン、と心臓が素直に跳ねて、もうだめかもしれない。
「つか、今、俺ヤバいかも」
「……?」
「舌」
なるちかくんが、舌をべっと出した。
その仕草が妙に色っぽくて────だけど、今は、そうじゃなくて。
「うわっ、真っ青」
「だと思った」
なるちかくんの舌は、ブルーハワイのシロップで真っ青に染まっていた。
まるで、モンスターか、妖怪みたい。
それにしても、誰かの舌をこんなまじまじ見ることなんか普通ないから、すぐに恥ずかしくなってしまって目を逸らす。
直後、くくっ、となるちかくんが喉で笑う音が聞こえた。
なるちかくんって、笑い上戸なの?
「知ってた? かき氷のシロップって、じつは、全部同じ味らしいよ」
「えっ、うそ」
「ほんとー」
それは初耳だ。
驚いてなるちかくんを見上げると、カチリ、目が合う。
「違う味に感じるのは、見た目の色のせいなんだって」
「そうなんだ……」
「試してみる?」



