なるちかくんの金色の髪ばかり見ているわけではなく、どちらかというとなるちかくんのことを────なのだけど、弁解したところで墓穴を掘るだけだと気づいて、お口チャックするしかなくなる。
目で追いかけてしまうのは、それが、なるちかくんだから。
もちろん、金色は目印だけれど。
なんて正直に本人に言えるはずもなく、むぐむぐ口を噤むしかない。
あからさまに動揺するわたしに、なるちかくんはくすくす楽しそうに笑った。楽しそうで何より……。
「ほのかちゃん、口開けて」
「へっ?」
「ほら、あーん」
その唐突さに、おどろいて見れば、なるちかくんが買ったばかりのあんずあめをこちらに差し出している。
「やっ、自分で食べるよっ」
「あーん」
聞く耳をもたないなるちかくんだ。
もうもうもう……!
どうせ、うろたえるわたしを見て、楽しんでるんだ。
だけど、待てど暮らせど引き下がる気配のないなるちかくんに観念して、そっと口を開けば。
「ん、むっ」



