こくり、頷くと。
「美味いよ、食べる?」
「うん、食べたい」
「おっけー、買いに行こ」
まだ夕日が西の空に残っている。
茜色のやわらかいひかりに照らされて、カラフルな屋台がそれぞれ主張し合っている。
もくもくと立ちのぼる湯気にしみた食欲をそそるソースのちょっと焦げたようなにおい、砂糖のあまいかおりに、屋台のおじさんの威勢のいい声。
お祭りの空気、好きだなぁ。
わかりやすく非日常、って感じで、わくわくしちゃう。
「あんずあめ、ふたつ」
「あいよー、300円」
人の波にもまれながらもたどり着いた屋台。
なるちかくんが、わたしの分も一緒に注文してくれる。
「わ……っ、キレイ!」
「な、祭りって感じで、すげー好き」



