ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋



が、蒲郡?
なぜここで高速道路から降りてしまったの?

みかん狩り?
海沿いにある遊園地?
そうなの?

それとも、今度こそここ蒲郡にお兄ちゃんの意中の人が住んでいるの?

女医さん?
看護師さん?
それとも薬剤師さん?

でなかったらOLさん?
もしかして教師っていうのもあるかも・・・

あ~、どうなんだろう?

女医、看護師、薬剤師、OL、教師・・・女医、看

『護師・・・薬剤師・・・OL・・・教師・・・・・女医?・・・看護師?それとも薬剤師?』

「伶菜、それ、新しいお経か?」

『あっ?!』


やばい、聞かれてた?ついうっかり口にしてた
でも、今度こそどの人が本命なの?

聞かれちゃったからここはひとつ開き直って、妹なんだし、聴いてみてもいいよね?



『お兄ちゃん、本命はどの人なの?』

「・・・・・伶菜、お前。」

『えっ?』

「また、変なコト考えてるだろっ?祐希が大学病院を退院した時の東京からの帰り道でも、そういうコトあったしな。」


す、鋭い
真剣に真っ直ぐ前を向いて運転してたから、話半分程度しか聞き取られていないと思ったのに・・・


『・・・いいじゃん、教えてくれても!』

完全に開き直った私は生意気気味にそう言い放った。



「ったく・・・そんなに知りたいなら教えてやるよ。」


ゴクンッ
息を呑んでしまう

こうやって教えてくれるのも初めてだし








「お前の言った職種にはいないな。」


そ、そうなんだ
あの中にはいないんだ


じゃあ、後残るは
キャビンアテンダント、デパートのエレベーターガール、大手企業の秘書・・・いや、ここはひとつそういうキレイなお姉さん系ではなく
コンビニの店員さんとか、スーパーマーケットの試食コーナーの売り子さんとか・・・そういう身近な存在に期待したいかも


でも実際どうだろう?
やっぱりお兄ちゃんの意中の人は
キレイな人なのかな?

きっと頭もいいよね?

だってそれらのどちらも兼ね備えた奥野先生に
“敵わない” って言わせた人だよ



そういえば、入江さんが以前、こっそりと私に言ってくれたこと

{アイツの、日詠の手をキミ自ら離してしまうようなコトはして欲しくない。}

その時は、お兄ちゃんの大切な人って、私だったりするかも?なんて思ったっけ



今、思えば勘違いもいいところ
だって、今からきっと、お兄ちゃんの大切な人に会いに行くんだろうから



でも、そんな人がすぐ目の前に現れて
”遠距離ですがお兄様とお付き合いをしています” なんて挨拶されたら
私、妹としてどう話をしたらいいかわかんないよ~

しかも、兄はシスコンでスミマセン・・なんて
口が裂けても言えないし・・・