首筋に唇を寄せる度に、彼女らしい高貴な百合の香りが俺の鼻を掠める。
首にかかったままのネックレスも彼女らしいシンプルで上品なもの。
それがヘッドボード近くの照明の光に反射して鈍く光る。
シャープな顎のライン
襟元に浮かび上がる細くてキレイな鎖骨
無駄に筋肉がついていない華奢な肩
対照的にふっくらと形が整っている胸
そして、深紅の色で纏われキレイな弧を描く唇
かすかに聞こえてくる吐息
それらが搔き乱しそうになる。
たったひとつの愛しいと思える存在が自分の手の中から消えてしまいそうな現状をはっきりと自覚し壊れ始めた俺の理性を。
「変わったでしょ?・・・学生の頃から。」
本人が口にする通り、まだあどけない少女の面影を隠しきれていない学生の頃の彼女とは異なる大人のオンナ。
「でも、あの頃みたいに、抱けばいいの。」
本能に任せて乱暴に抱いていた俺に身を預けてくれていたあの頃の彼女とは違う。
「あの頃と違うのは、今、あたしならあなたの中に居座り続ける彼女を掻き消すことができる。」
どうにもならない現状から逃避しようとしている俺の浅はかさなんて全部見透かされていて
それでも、俺を求める。
「だから、とことん壊れなさいよ。」
『・・・・・・・・・』
「そうしたら、あたしがアナタを受け止めるから。」
余裕たっぷりの笑みを浮かべながら



